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ジャパニーズファンタジー健在! [好きな本]

「ゆこう」
「ゆこう」
そういうことになった。

※夢枕貘著「陰陽師」シリーズより

 陰陽師というと、誰もが思い浮かぶのは野村萬斎さん主演の映画でしょうか。豪華なキャスト、絢爛な衣装やセット、SFXをふんだんに使った(と言う表現でいいのかしらw)方術合戦。

 確かに有名だし、主演の野村さんは夢枕貘さん御本人が指名された配役と言うだけあって、いわば原作者のお墨付き的な作品なんですが・・・・ 私が「陰陽師」として思い出すのは、NHKで放映された「陰陽師」。主演は稲垣吾郎さん、コンビを組む(別に組んではいないのだろうけどw)源博雅殿は杉本哲太さん。この組み合わせが実に楽しくて、毎回欠かさず見ていました。派手なCGの方術もないし、敵役らしいのも出てくるわけではないのですが、人々がまだ、闇を恐れていたころ、闇の中に人を喰らう鬼や人を惑わすあやかしがいたと信じていたころの、日常の何気ない出来事を題材にしていて、どちらかというと、こちらのほうが原作に近いというイメージを持っています。

 実は陰陽師2もあるという話だったらしいのですが、稲垣さんが接触事故を起こしてしまったりしたことが影響したのかどうか、その後続編は放映されていません。

 残念だなあ(^^;

 さてその原作となる「陰陽師」シリーズ。これがまたおもしろい!

 安倍晴明と源博雅はいつも晴明の屋敷で酒を飲んでいて、ふと博雅が口にしたことを、いつも晴明が

「博雅よ、それは呪(しゅ)だ。」

と言うので、いつも博雅が

「呪の話をされると途端にいい気分が失せてしまう」

と文句を言い、そのうちに都で起きた奇怪な事件の話になったりしながら、冒頭に出てきたように、その事件の現場、もしくは当事者に会いに「ゆこう」と言うことになるのです。

 このシリーズはいつも単行本が先に出ます。単行本なので高いです(T_T)

 なので私は文庫化されるのをじっと待ち、出たところですかさず買いますw

 今回出たばかりの最新文庫が「瀧夜叉姫」。長編です。文庫本2冊。しかし一気に読めてしまうほどのおもしろさ!

陰陽師―瀧夜叉姫〈上〉 (文春文庫)

陰陽師―瀧夜叉姫〈上〉 (文春文庫)

  • 作者: 夢枕 獏
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/09/03
  • メディア: 文庫


 本屋に行くたびに、最新作「陰陽師 夜光杯の巻」の文庫が出ていないかとチェックしていたのですが、そこで見つけたのが思いがけず長編の「瀧夜叉姫」のほうでした。しかし、安倍晴明と源博雅の物語とあっては、これは買わずばなるまい!と即決w

 いやおもしろかった!本当に一気に読んでしまいました(^^)

 このシリーズはジャパニーズファンタジーの傑作だと思います。ぜひ読んでみてほしいですねぇ(^^)

コメント(4) 

コメント 4

松

なんでこうも好みがww
夢枕獏・・めっさ好きですねん
陰陽師シリーズにキマイラシリーズ

ジャパニーズファンタジーなら
荒俣宏や菊地秀行も好き~

さっちゃんのおすすめでイロイロな物を思い出して買ってしまいそうですww
by (2008-09-15 23:46) 

さっちゃん@管理人

夢枕貘さんの小説は、NHKの陰陽師をきっかけにして読み始めたので、未だにこれ以外のシリーズは読んでいなかったりしますw

晴明と博雅のあのさりげない距離感がいいんですよねぇ。テレビ版では博雅がちょっと口うるさいイメージになっていて、イマイチ殿上人らしからぬところもあったのですが、それもまた「源博雅」のいいところ(^^)。
本屋さんでは他のシリーズも見かけるので、そのうち読んでみようかなと思ってます。

>イロイロな物を思い出して買ってしまいそうです
寝る時間をこれ以上削らないようにしてくださいね(^^;
by さっちゃん@管理人 (2008-09-16 01:27) 

たち

陰陽師シリーズは私も読みました。面白いですよね、ただ、短編の方が好きです。
キマイラはソノラマ文庫の頃読んでいましたけど続きがなかなか出なくて・・・。
ジャパニーズファンタジーですね、畠中恵著「しゃばけ」シリーズも面白いですよ。
by たち (2009-04-11 02:56) 

さっちゃん@管理人

古い記事まで読んでいただき、ありがとうございますm(__)m
ジャパニーズファンタジー、楽しいですよね(^^)
いろいろ読んでみたいものはあるのですが、買ったのにまだ読んでない本も結構あって、なかなか新しいものに手を出せずにいますw
by さっちゃん@管理人 (2009-04-11 04:15) 

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